第527回放送番組審議会議事の概要
1.開催年月日
2019年9月6日(金)2.出席委員(敬称略)
副委員長 | 池田あけみ |
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委員 |
入交英太 中田由季 大家賢三 二宮久美 野並良寛 |
会社側出席者 |
代表取締役社長 井上良介 専務取締役 放送番組審議会担当 久禮田徹 取締役 編成営業局長 横山雄一 編成業務部長 編成業務担当 岡田康也 |
事務局 | 事務局長 吉本龍二 |
3.議事の概要
(1)議題
- 【番組の合評】
-
「ネットワーク番組について」
1.報道・ニュース・ドキュメンタリー番組
2.情報系番組
3.ドラマ番組
4.バラエティ、その他番組
- 【放送日】
(2)審議の概要
・上記番組の批評
・次回定例会の確認
・その他報告事項
(3)上記議題に対する各委員の意見の概要は次の通り
1.報道・ニュース・ドキュメンタリー番組
「Nスタ」
・若手の井上貴博さん、ホラン千秋さん、国山ハセンさんのキャスター陣体制になって3年目。起用当初はどうも頼りない印象があったが、すっかり安定感ができている。メインの井上さんの発する言葉は丁寧で信頼性があり正直さが伝わる。ホランさんも多才で爽やか。ハセンさんも若さで一生懸命なところがダイレクトに伝わる。
・仕事中の生放送のため毎日視聴することも、ゆっくり腰を据えて視聴することもできない時間帯なので「ながら視聴」となりますが、プレゼン力があるため内容を理解し易い。
・この時間のニュース番組としては明るく爽やかさを感じることが良いところ。ただ気になる点として、ちまたの話題を取り上げるコーナーの時などにCMまたぎが結構多い。この時間の視聴者はどちらかというとテレビの前で視聴に集中している人は少ないと思われるので、バラエティー的な手法は無意味なように感じます。
「NEWS23」
・雨宮さんになってからまだ3年ほどでしたので、小川さんへのキャスター交代は正直びっくりしました。真ん中で小川さんが仕切られていることにまだ慣れませんが、小川さんの口調には切れがあるように感じました。
・スタジオのセットはとてもゴージャスだと思うのですが、やや暗く感じること。それと相まってか小川さんの印象にやや暗さとややきつさを感じてしまう。報道のTBSとしては硬派なイメージは悪くはないのですが、硬派というよりも暗い印象。世界的に政治的不安定や国際間の軋轢で心ざわつくニュースが多い今だからこそ、印象を明るくする必要があるのでは。
・ゆっくりニュースを観る時間はこの時間帯が有難くて良く観ています。と言うより、良く観ていました。小川さんの頑張りが余りにもキツく、重く、この時間帯のニュース番組としては「濃い」感じがしてしまいます。
・番組オープニングタイトルはアニメの新海監督の画像やサカナクションを起用しているとのことで、力の入れ具合は相当なもののように感じました。画面前にあるテーブルや中空に映像を映し出せるようになったのは新機軸だと思います。
・以前のチーム制から、小川キャスターを中心とする少数精鋭に移行した感じで、よりメインキャスターの色合いが全面に出ているように思います。ニュースをより詳しく伝えたいという意気込みや、小川キャスターの頑張りも伝わって来ているように思います。
・サブキャスターの山本さんは表情に乏しく、少し冷たい感じがあります。その反動と言う訳ではないと思いますが、スポーツの石井キャスターの過剰に元気過ぎる進行は、ちょっと鼻についてしまいます。スポーツキャスターは元気でなければならないというようなことはないと思いますので、もう少し普通に解説して欲しいと思います。
・かつての名物コーナー「異論反論オブジェクション」が復活していますが、懐かしさと同時に既視感がありましたが、ちょっと物を考えるためのヒントにもなると考えます。
・星さんのあまり枠をはみ出さない解説も、物足りない部分がありますが、もう一歩突っ込むのは難しいでしょうか。ただ、政治や外交に関するコメントは、長年の経験に裏打ちされ、安定感があると思います。
・以前にも述べたと思いますが、事件や事故の“その後”を取材した「追跡」というコーナーが前の「NEWS23」にはあったと思いますが、一過性の報道を補うものであり、是非そのような角度からのニュースも取り上げていただきたいと思います。
「報道特集」
・視聴者・社会に対して問題提議をする数少ない硬派な内容で、TBSの看板番組です。毎週観ている訳ではありませんが、最近では「カジノ誘致に揺れる横浜」(8月24日放送分)が印象に残りました。
・毎回、2テーマぐらいを特集として追い掛けて、見応えのある内容です。担当するディレクターの育成にもつながっているのではないかと思います。これからも続いて欲しい番組のひとつです。
・左翼的、偏向報道と名高い「報道特集」。目も耳も背けたくなるような内容の時もありますが、その時期に掘り下げねばならない出来事を取り上げていて、近頃、自己を持たぬニュース、報道番組が多い中ではこういう番組は貴重だと思う。見たものがどう判断するかということであって、8月31日の放送で金平さんが「韓国は礼節を守る国」と発言して、只今大炎上中だが頑張って欲しい。
・週末の夕方にじっくりと腰を据えて見ることのできる報道のTBSらしい番組。毎回、様々なテーマに、じっくりと真摯に時間をかけて取材し掘り下げた分析は、とても興味深く楽しめる番組。
「世界遺産」
・日曜の6時という時間帯はタイムリーでも視聴できますが、ゆっくり視聴したい番組なので録画をしています。近年映像がとても綺麗になり、行かずしてその地に行ったような良い気分に浸ります。
・映像もそうですが丁寧な取材をされており、歴史背景が良く理解でき驚きや感動を毎回与えてくれます。その地への旅行を企画している方には参考になり、事前調査もこの番組を視聴すれば一目瞭然で、企画がなくても企画して行きたくなるのではないでしょうか。
・ドキュメンタリーの「世界遺産」の映像はいつもクオリティーが高く楽しみな番組の一つ。また動物が登場することも多いことから子供も気に入って視聴しています。
・毎回、美しいダイナミックな映像は圧巻で、時間も労力も掛けた取材は本当に大変なんだろうと予想する。旅行をしてみたい場所が毎週増えてしまい困る。杏さんのナレーションは最初違和感があったが、だいぶ慣れてきた。
「情熱大陸」(MBS制作)
・この曲を聴くと「明日からまた頑張ろう」「明日から仕事だ」と思う視聴者も多い事でしょう。最近ではYouTube動画配信もされているので、以前のように番組を気にして録画をする必要がなくなり、見逃してもいつでも視聴可能に。タイムリー視聴の方がもう一度見ることも可能になった。
・この番組と「世界遺産」は複数回視聴しても飽きない。飽きさせない理由の一つは、取り上げている人が偏っておらず幅が広く、普段テレビ画面で見るのとは違う側面を上手く掘り起こして取材を重ねているので番組の中にいつの間にかスーと入ってしまう。
2.情報系番組
「あさチャン!」
・コメンテーターにやや騒がしい方が多いが、夏目さんの柔らかい雰囲気が中和してバランスがとれている。夏目さんは慌てず騒がず自然体で安定感を感じる。スポーツ系コメンテーターはやや騒がしい方が多い中で、元プロ野球選手金村さんの声はトーンが落ち着いていて好印象。
・ほぼ毎日5時半ごろから見ている。他局に比べて芸能ネタが少なく、硬派な構成が気に入っている。
・スポーツは石井アナが抜けた時は寂しくなるかなと思ったが、今は落ち着いていて逆に番組のトーンに合っているかなと思う。思えば石井アナが浮いていた。
・吉本の闇営業のニュースを多く取り上げていた週に夏目さんが意を決した顔で「吉本のことの多く時間を割くのはどうか、それより若者の投票率が低いことの方をもっと取り上げるべきではないか」といったような発言をした。言い終わった後、一瞬、番組の空気がざわっとした雰囲気が伝わってきたが、「夏目さん、よく言った!!」と思った。
・最近、ニュース番組とワイドショーの境目、ニュースとゴシップの境目が判らなくなってきていて、これは怖い状況ではないかと思う。こういう軽薄さ、自己のなさでは、あえてテレビでニュースを見る必然もなくなってきており、ますます速いネットニュースで十分になる。そういう意味では筑紫哲也さんとか、久米さんのようなカリスマの不在が大きいように思える。
・いろんな問題でプライバシーの暴き方、バッシングが激しく、感情的で寛容でなくなった世の中を感じることが多い。それをテレビが煽っている部分も多いのではないか。そういうことがテレビをつまらなくしている。
「ひるおび!」
・昼間の時間帯では「ひるおび!」を見る機会が多くあります。新聞等の記事を紹介する時など、主観を押さえた恵さんの柔らかな進行は好感が持てます。レギュラー・コメンテーターやゲストの方は、それぞれの立場で言いたいことを言います。それが視聴者にとっては気持ちが良い場合もあれば違和感の時もあるでしょうが、自由に発言できる雰囲気があり、それは大事なことだと思います。
・いつもお昼過ぎから天気のコーナーが長く、風や大雨など特別な時は別として、どうしてここまで長いのか不思議です。
・3時間半の生放送はいくつかのコーナー設定はしていますが、メインキャスターの恵俊彰さんのキャラクターが少々厚すぎる感じがしています。突っ込みも必要ながら少々くどくてしつこい感が、いつも気になってその時点で観ることを止めてしまいます。
・この番組に好感を持てるのはMCの恵さんの存在が大きい。時事ネタについてのコメンテーターの発言内容を踏まえ、恵さんなりに咀嚼して分かり易く補足説明しながら進行するので、この時間の視聴者層である主婦層を中心とした一般視聴者にとって理解し易い番組になっていると思う。
・昼も各局が情報系の番組を放送しているが、恵さんの司会や八代弁護士、またコメンテーターや専門家の解説、森さんの天気予報と、バランスが良く取れて、見ていて疲れない番組である。
「新・情報7daysニュースキャスター」
・ビートたけしさんと安住紳一郎さんの二人でなければ醸し出すことはできない独特の呼吸感は相変わらずで、なんとなくこの時間になると観ています。安住さんの賢さや三雲さんらコメンテーターのコメントも心地好く感じます。
・新井恵理那さんのお天気情報ですが、最近はギクシャクした感じもなく、微笑ましく観ています。新井さんの描いた、たけしさんの似顔絵などイラストも楽しみの一つです。
・1週間の出来事で代表的なニュースを深掘りし、あとはあまり深掘りせずサラッと流す。
ニュースの合間に「たけしの刮目ニュース」が入りますが、箸休めのように良いタイミングで入るので番組全体の長さをあまり感じさせない。たけしさん・安住さんのコンビなので重厚さは無いが、気楽に視聴できてストレスも感じさせない。でも、少し飽きてきた感はあります。
・タケシさんのコメントに以前の滑舌もキレもなくマンネリ感は感じるものの、一週間の時事ネタ芸能ネタを週末の夜にまったりと振り返る心地好さはある。
「がっちりマンデー‼」
・今まで取り上げた企業のその後をピックアップした特集をもっと増やして頂きたい。視聴者にとって進化するビジネスの情報と同様、変化、変貌するビジネスモデルを参考にすることも重要な視点と思います。残念ながら花開かなかった業種や、はたまた業績不振に陥った企業等をがっちりマンデーならではの視点で前向きに捉える番組作りも必要かと感じます。加藤さん、新堂さんにはそういったビジネスの観点でもコメントして頂きたい。
・毎回、知ってそうで知らない凄い会社や事業の紹介があり、面白いしためになる。またスタジオの雰囲気が日曜日のお茶の間感があってリラックスして視聴できる番組です。
先日9/1放送の住みやすい街紹介では、鳥取県の倉吉市が「まんが県」として紹介され、倉吉市が誘致して昨年オープンしたフィギアミュージアムや、漫画コミックが26万冊ある日本一の漫画温泉施設「まんが温泉宿泊施設」などが紹介されていました。フィギア館は高知にもありますがが、まんが温泉施設のアイデアは高知県の先を行かれたなあと残念な気持ちがしました。一方で昨年にはお弁当のきさらぎが、チキン南蛮オーロラソースで取り上げられていたのが印象に残っています。
「サンデーモーニング」
・コメンテーターの方々から様々なコメントが述べられますが、同じようなコメントであると言ってしまえばそうなのかも知れませんが、その方の専門分野からの意見になるので、角度を変えて多角的に物事を見ることが出来ると思います。いずれも至極真っ当な意見だと思いますし、それだけ今の社会が安全・安心から遠退いたり、住み辛くなってきていることを表しているのではないでしょうか。
・番組最後のコーナーの「風をよむ」では、8月にコメンテーターの浜田敬子さんが「いまは意見の違いを認めあった上で議論することが難しい社会になっている。不寛容で議論できない社会ではいけない。」というようなコメントを述べていました。番組には一貫して今の社会をどのように捉えるのか、あるべき社会の姿を考えて行くという姿勢が感じられ、出演者のコメントからちょっとした気付きやヒントを貰うことに繋がっていると思います。
・「風をよむ」のコーナーは、いつも最後のコメンテーター、最近では大体松原さんか青木さんですが、時間切れで慌ただしくコメントをまとめ切り上げていますので、全体の時間を調整して、しっかりとコメント出来る時間を取ってもらいたいと思います。
・この番組に関し近年特に感じる事は番組冒頭からエンディングまでの出演者及び番組全体のテンションの低さ。以前は良い意味で落ち着いた大人の情報番組のイメージがありましたが、今は制作側もコメンテーターも何かに遠慮しながら情報発信しているように感じます。出演者全体がもっと自然に自由に各々の思いを発信できているような、視聴者から感じ取れるような番組の雰囲気作りが必要でないかと感じます。
・個人的にはスタジオのセットや雰囲気など好きな番組。特にスポーツコーナーのゲストの人選が良いと思います。大きな大会のあった競技のメダリストを呼ぶなど、張本さんに負けないレベルの方を毎回ゲストとして据えているように思えます。
・以前からコメンテーターの意見が偏っているという意見が合同番審でも多かったが、ここへ来ていくらかバランスが取れて来ており良くなったように感じる。ただし番組自体のマンネリ化は否めない。スポーツコーナーは相変わらず面白い。ツッコミどころ満載でネットでも度々炎上する無茶な発言の多い張本さんだが、割り切って見ると楽しい。その辺りはゲストのコメンテーターの人選によって大きく変わるので、張本さんに対抗出来るゲストを望む。
「1.報道系番組、2.情報系番組を通して」
・常日頃から思うことは、テレビや新聞の報道は常にあらゆる角度からの検証を踏まえて公平性を担保せねばならないと思います。視聴する側は、テレビや新聞で報道されることは間違いのない真実として受け止めます。報道の結果として罪のない人の人生を取り返しのつかないものにし兼ねない力があるからです。
また、「発言の切り取り報道」「犠牲者の実名報道」など、一般人感覚から言うと疑問に思うことも増えてきています。世の中が常に変化していることを踏まえて、マスメディアとしての在り方も変わっていく必要があるように思います。
・土曜日夕方の『報道特集』は「報道」の範疇ですが、この番組とともに、「サンデーモーニング」はTBSの看板番組として、今後も続けていって欲しいと思います。
3.ドラマ
「わたし、定時で帰ります。」
・働き方改革が叫ばれる時期にタイムリーなドラマでした。主演の吉高由里子さんが恋人と破局を迎えるエピソードが唐突で違和感があったものの、何のために働くのか、を視聴者へ問いかける内容になっていることに加え、企業の行き過ぎた顧客第一主義に警鐘を鳴らす内容にもなっており、色々と考えさせられました。
[金曜ドラマ全般]
・今年に入って、あまり当たりのドラマがないように思える。金曜ドラマは現在放送中の「凪のお暇」ぐらいである。インハンド、メゾン・ド・ポリスはイマイチだった。
「インハンド」
・一風変わった研究者、紐倉哲を演じる山下智久さんと、女性官僚、牧野巴役の菜々緒さん、医師から助手になった高家春馬を演じる濱田岳さんの3人の強い個性がバランス良く描かれており、面白い番組でした。第一回の大きな植物園にスマートな女性官僚が入っていくシーンから、セットの美しさや細やかな描写も興味深く、番組のスタートとして期待感の高まる「入り」であったように思います。また、基本的に1話ずつの完結というのも良かった。
「凪のお暇」
・漫画がドラマ化されて成功しているドラマは多くありますが、この番組もその一つといえるようです。職場でも幅広い年代の女性たちが観ている事に驚きます。「リセット」という言葉に余り良い印象を持っていなかった私ですが、作品中の「人生をリセットする」という決意に「わかる!」と言ってしまいたいような、妙に説得力のある内容に知らず知らずのうちに毎回観ています。原作を読んでいる人はもっと面白いだろうなあと思いながら観るのですが、演技力に定評のある主人公役の黒木華さんや高橋一生さんに加え、中村倫也さんに三田佳子さん、吉田羊さんや武田真治さんなど豪華な俳優人のそれぞれの演技も見応えがあって、今後が楽しみな作品です。
[日曜劇場全般]
・日曜ドラマ「集団左遷!!」もあまりパッとしなかった。福山雅治さんで視聴者が引っ張られなくなったんだなと感じた。選択肢の多い時代だからこそ、録画ではなくオンタイムで見たいと思えるドラマに会いたい。
「集団左遷!!」
・福山雅治さん主演で金融ものの社会派ドラマということで、半沢直樹氏はじめ池井戸潤氏
の一連のヒット作を彷彿とさせる内容か!と大いに期待したのだが、ツッコミどころ満載の脚本が酷すぎた。リアリティーに欠ける大げさな演技とやたら走らされる演出、あれでは福山雅治さんが可哀そう。脇を固める大物俳優も全く活かされていなかった。残念。
・ストーリー的に池井戸ものの二番煎じ感があるうえに、福山さんのコミカルな演技に馴染めず視聴を止めてしまいました。福山さんの新境地を開く挑戦という意味では、そのチャレンジは評価しますが、以前「神の舌を持つ男」というドラマで向井理さんがコメディーに挑戦して見てられなかった時と同様でした。その向井さんは既述の「わたし、定時で帰ります。」では吉高さんの同僚役で良い味を出していました。俳優の演技力や特性をしっかり見極める必要性を感じました。
・自分がイメージしていた展開とは全く違った作風に残念な思いをした感覚です。そこまで福山雅治さんでドタバタ劇にしなくとも、もっと主人公の魅力を引き出すような作風で良かったのではないかと感じます。事実シリーズ後半ではそれなりにビジネスドラマらしくなったことを考えれば、前半の作風はもう少し本来の日曜劇場のイメージを大切にして頂きたかった印象です。
・1~3話位までは福山さんの「頑張り・頑張り」があまりにも強く強調され内容の重さも無く、どちらかというとコメディなのかなと勘違いしそうな軽い感じで視聴するのも少し辛かった。4話あたりから少し視聴する辛さから解放されつつありましたが、福山さんの爽やかに頑張る姿や喋り方も不自然で気になり内容があまり入ってきません。7話から舞台が蒲田支店から本部へと一変、どんな展開に?・・。現実社会のお家騒動やスキャンダルを連想させる内容もチラホラありましたが、依然として内容に重みもなく最終回へ。残念なことに最終回でもさほど盛り上がりも無く、スキットしないまま福山さんの笑顔だけが残った番組でした。周りの俳優の方々、特に香川さん。香川さんの演技力は脚本に関係なく何の役を演じてもその演技力には脱帽です。
「ノーサイド・ゲーム」
・「ラグビーワールドカップ2019」開幕とまさにタイミングを合わせたテーマ。
・さすが日曜9時、池井戸潤氏の原作で、期待通りのドラマです。休日の楽しみの一つです。ラグビーに詳しい訳ではありませんが、社会人チームの運営の厳しさ、目標である優勝へ向けてのチームワーク、試合の時のスピード感など、純粋にラグビードラマとして面白いです。また、大泉洋さんや松たか子さんなどが演じる家族物語もあり、会社内の権力闘争や人間関係など、ドラマの要素がたくさん入っているので見応えがあります。
・社内派閥と社長肝煎りの弱小スポーツチームの逆転劇。ルーズベルトゲームの構図と同じ だが遥かに面白く、ベタな構成だが爽やかで感動的、元気にさせてくれる作品。これまでの池井戸潤シリーズに比べて善悪の構図がそれほど露骨でなく、大泉洋さんの演技も緩急取混ぜて素晴らしい。チームのメンバーもラグビー日本代表筆頭に芸能人枠も経験者を揃え、元ラグビー選手のディレクター等の演出で、プレーシーンは実にリアルに仕上がっている。
・どうしても同時間帯の前作「集団左遷!!」と比較して視聴してしまったのと同時に、主人公役大泉洋さんの演技力、言葉の発信力に目も心も奪われてしまった感覚です。分っていても主人公の熱い言葉に涙してしまい、自分自身が活力をもらったような気分になれる。「下町ロケット」のときにも感じた自分をピュアにしてくれる感覚が月曜日を控えたサラリーマンにとって心の浄化薬として、もはや定番になりつつあるのではないかと感じます。
・主人公の前に立ちはだかる敵役は上川隆也さんで、上川さんと言えば誠実で前向きなイメージですが、今回は野心満々で目的を遂行していく悪役を演じています。ラグビー元日本代表の廣瀬俊朗さんはその存在感で他の選手を圧倒し、印象に残る演技をしています。出演は少ないものの、橋幸夫さんやレスリングの吉田沙保里さんなどを配してサプライズ感があり、キャスティングでも楽しませてもらっています。
・松たか子さんが出てくる家庭でのシーンでは、松さんのテキパキした感じに対して、大泉さんのコミカルな部分が上手くマッチングして、シリアスな会社でのシーンに対して、ホットできる息抜きのシーンになっています。
・ラグビーの試合のシーンは迫力満点で、どうやって撮っているのだろうと感心しながら見ています。早送り、スロー、擬音などを挟み込み、観客や子どもたちの表情、ベンチでの会話など事細かくカット割りがあり、本当に臨場感が良く伝わってきて感動します。迫力のラグビーシーンにより、この作品はドラマ史に名を残すのでは。恐らくこの番組でラグビーファンになる視聴者も多いのではないでしょうか。
4.バラエティ・その他番組
「メイドインジャパン」
・日本で暮らす外国人が日本製品を持って自国に帰って自慢する。この手の番組に関しては「おお、日本製品は優れているな。」と思わなくはないけれど、自画自賛番組であり、内向的なプチナショナリズム的で気持ちが悪い。
「マツコの知らない世界」
・マツコさんは辛口ではっきりものを言う方だが、実に心配りのできる優しい人だと改めて思います。毎回、その道を極めたオタクのようなゲストから、次々本音を引き出すトークはさすが。世の中には知らないことが多いと改めて実感します。
・飽くなきディープなマニアたちはまだまだたくさんいるようで、相変わらず面白い。が、マンネリと思うこともある。
7月18日の「新宿ゴールデン街の世界」は面白かった。昔のゴールデン街の間取りをセットで再現していたり、今、流行っている美味しいもののお店を紹介したり、構成も良かった。こけしの世界とか、焚き火の世界とか、人にとってはどうでも良いようなネタとか、タキビスト、ソロ焚き火とか世の中にはいろんなニーズ、いろんなワードが生まれてきているんだなと知れて笑える。
「プレバト!!」(MBS制作)
・ダウンタウン浜田さんは人の評価をする表現では先輩後輩関係なく絶妙な表現をする天才的な部分があると感じます。この番組の代表的なカテゴリーである俳句、一般人でも分かりそうで分らない微妙な世界観を夏井先生といううってつけのキャラクターと梅沢富美男さんとの絶妙な構図、またアイドルの意外な才能など、視聴者に対する意外性と気付きや発見といった部分が良く表現できていると感じます。今後各分野がマンネリ化しないよう工夫が必要であり、新たなカテゴリーやキャラクターの発掘が視聴者にとって楽しみな点であり、制作側にとっても重要になってくると感じます。
「ニンゲン観察バラエティ モニタリング」
・出演者である素人、芸能人ともに気付きそうなものと思う部分が多々あります。ドッキリの内容がややマンネリ化している感じを拭えない。また、少し間延びした感じがあります。出演する芸能人がTBS系のドラマにちなんだ人物の出演が多く、番組宣伝の要素を強く感じます。
「ぴったんこカン・カン」
・タイミングが合えば視聴する。司会の安住アナウンサーと米倉涼子さんがスペイン・マドリッドのレストラン巡りをした回は、二人の仲を疑う渡辺えりさんが途中から参加して、二人各々にどう思っているのかをつっこむ。それに対し二人とも否定的なことは言わずとも確信的なことも言わずのらりくらりしつつ、仲の良さを見せるところが面白かった。
・昔の「ぴったしカンカン」を見ていたので、タイトルからしてクイズ番組かと思いきや、ほとんどクイズがなく、回答者のタレント陣はほとんど登場することもなく必要性を感じない。TBSの番組紹介にクイズトークバラエティーなる表現があるが、実態はグルメレポートバラエティーになっていて違和感がある。番組としては面白いのだが、トークがほとんどなくクイズだけのためにスタジオシーンに戻った時に、唐突感というか冷める感覚がある。ロケ場面とクイズのコーナーが一つの番組として融合していないように感じます。
・6月21日の「ぴったんこかんかん」について一言だけ述べます。高知出身の酒場詩人、吉田類さんを取り上げ、俳優の香川照之さんが類さんになりきり、女優の吉田羊さんとの3人コンビで酒場巡りをするコーナーがありました。全編爆笑の連続で、企画の上手さを感じました。是非続編も期待したいところです。
「A-Studio」
・鶴瓶さんがゲストゆかりの人物に事前リサーチすることでゲストの素の部分を引き出しているのが魅力。なんといっても4月からアシスタントになった上白石萌歌さんは未だ19歳ながら落ち着きがあり素晴らしい。佇まいが自然で力みがなく、かつ変な遠慮感もなく、会話への参加は最小限ながらも確かな彼女の必要性を感じます。彼女のアシスタントとしての存在感が番組全体のバランスを良くしていると思う。
・ここ最近のゲスト出演者ではほとんど知らなかった本郷奏太さんという俳優さんが、撮影カメラを担当する同級生との友達会話を普通にしてしまう「自然体の魅力」が印象に残りました。
・スタジオでの話だけでなく、ゲストに関係する人たちを、鶴瓶さんやアシスタントの上白石さんが取材して、学生時代の思い出や、笑い、ちょっとした感動話など、多方面からゲストの人柄を掘り下げていきます。そして、必ず好印象を残して30分番組にしています。
ゲストも多彩で、8月は注目のミュージシャン=あいみょんさんの番組を観ました。自分の感性で話す会話や、大ヒット曲 「マリーゴールド 」に対する思いなど、興味を持って観ていました。この番組は笑福亭鶴瓶さんで成り立っているとしみじみ感じます。
「世界ふしぎ発見!」
・長寿番組だが全く飽きさせない。司会の草野さんも安定している。最近、マンネリ化していた回答者からますだおかだの岡田圭右さんが司会側に移動したが、なかなか良い味を出していて回答者でボケるより遥かに面白い。
・TBSの看板番組であり長寿番組。長年に亘り私たちの知らない世界を紹介し続けるスタッフには脱帽します。近年感じることとして、やや回答者レベルが低下しているように感じます。回答者にもそれぞれのジャンルがあると思いますが、ややバラエティ芸能人の比率が高くなりすぎている為、黒柳徹子さんと対極的な知識人を配置するなどして番組の信憑性を上げることも必要と感じます。
・MCサポートをしている岡田さんの存在意味が良く分かりませんし、今後のことを考えての起用かもしれませんが、個人の考えとしては「世界ふしぎ発見!」にはあまりバラエティ要素は必要なく、心から感じ取れる発見を視聴者として優先して頂きたいと感じます。
・予定がない時は必ず視聴している番組の一つです。いつ視聴してもさすが長寿番組。飽きずに最後まで楽しく視聴しています。視聴した中で神秘の国イスラエルでは、初のミステリーハンターを務めた俳優の森山未来さんは1年間ダンスの勉強でこの地に住んでいたとのこと。森山さんは初めて務めたとは思えずスムーズに自分の言葉で喋れていたので説明上手。イスラエルのイメージは昔から政治・宗教・民族をめぐって様々な争いが起きていたので殺伐とした危険な国なのかなと思っていたが映像で見る限り「南国かと思わせる海があり観光客で賑わい、ベンチャー企業もたくさん進出しており企業大国」。大都市で、アーティストや起業家が集まる自由でエネルギッシュな街というだけに、イメージとは全く違っていました。いつも楽しく視聴していますが、今回は特に面白く視聴できました。
「人生最高レストラン」
・毎回ゲストを迎え、ゲストと食に関してのエピソードや思いなどを題材にしたバラエティ。ゲストに近い方もVTRで出演し、普段TVでは見せない食をからめての人となりをトーク材料にしており軽く視聴できる。23:30~の放映で丁度小腹も空いてきた時間帯。お美味しそうな映像は食欲をそそり、チャンネルを変えそうになる。
・食をテーマにした番組なのにスタジオには実際の料理が出て来ないという展開はどのようなものなのかと興味が湧きましたが、現地取材の映像などで上手く構成されています。番組冒頭、メニューにはゲストが語る4つ程度の料理が書かれており、設えとしてはレストランを表現しています。そこの支配人なのでしょうか、チュートリアルの徳井さんが飄々とした感じで番組の進行を務め、ゲストに質問していきます。徳井さんは多くの番組で司会等を務めているので、嫌みがなく上手いと思いました。
・視聴の日は的場浩司さんのスイーツ談義でしたが、徳井さんの質問に答えながら、的場さんのスイーツ好きが半端なものでないことが画面から伝わってきて、それと同時に的場さんの人間的魅力も引き出され、最後に母親が作っていたホットケーキに辿り着きました。まさに料理を通じた人間ドキュメントのようで、大変感心しました。またスイーツの作り方なども、テロップ入りで解説するなど、視聴者の関心を途切れさせない工夫がされていると思います。
・料理に関する先人の名言もアクセントとして、興味深いものでした。
・この時間帯にはいつも流れている番組という印象の番組でした。少し真剣に観てみると面白い番組だと思い、楽しみに良く観るようになりました。最近の放送では、サスペンスの女王・片平なぎささんのサスペンスドラマに絡めた話、芸人界の食通といわれている小薮千豊さんの回が思い出されます。
・司会役のチュートリアルの徳井氏とTBSの宇賀神アナウンサーとのバランスも良く、徳井氏の巧みな進行で、出演者の人となりが描き出されていきます。また、大きなディナープレートを模った舞台に出演者たちが座るセットも面白いし、出演者たちが絶賛するメニューが紹介されても、グルメ番組で良く出てくる試食もなく食べ物は何も出てこない。あくまでもトークで出演者の生き様やその背景までも描いていくところに、この番組の面白さがあると思っています。
「7つの海を楽しもう!世界さまぁ~リゾート」
・放送開始から7年目に入りマンネリ感はあるものの、ビーチリゾートは明るくて見ていて気持ち良く視聴習慣のある番組。現地紹介のナレーションやレポーターのコメントに対するさまぁ~ずの自然なつっこみが程よい笑いを誘います。ここ2年ほどさまぁ~ずの二人や、他のタレントをレポーターに起用する機会が徐々に増え、以前より面白くなりました。やはり日本語をほとんどしゃべれないローカルレポーターによるたどたどしい日本語ナビゲートが、見ていてストレスになっていたのかもしれません。またロケ日の天候が悪かった場合は、別の日の晴れ渡った映像も加えるようになり、青い空・青い海・白い砂浜というビーチリゾートの解放感あふれる魅力を伝えてくれています。
「アッコにおまかせ!」
・和田アキ子さんとその子分達的な構成で、三面ネタを大きなボードをめくりながら、周りがボケてアッコさんが一刀両断するパターンは、さすがに飽き飽き。以前ほど和田アキ子さんの歯切れも良くなく、余計にマンネリ化を実感し、見るに耐えない時がある。
・もうそろそろ閉じたほうが良いのではないかと思う番組のトップに、この番組を上げたいといつも思っています。この審議会でも良く出てくる意見ですが、高知だけなのでしょうか?完全にテレ朝の「テレビタックル」に負けていると思うのですが。
「BACKSTAGE」(CBC制作)
・取り上げている内容も番組構成も悪い感覚はないのに、何か今一つ心に響いてこない。何故かと考えますが、ドキュメント番組のカテゴリーに属している割にはナレーションも女性の優しい口調でドキュメントらしい緊張感も感じられないのが原因かと考えます。
撮影自体は、その職場の1日に密着。その為その日に視聴者をハラハラさせるハプニングがあるかないかで番組の展開が大きく変わってきます。余程事前の打ち合わせをしないと番組自体エピソードが乏しく、成立しない場合もあるのではないかと心配します。
「情熱大陸」直後の番組であるがゆえに、連続して視聴すると余計に番組の深みを感じ取れないのかもしれませんが、内容は良いだけにもったいない感覚です。
<参考資料:該当番組基本放送日時> 注)★印は非ネット番組
1.報道・ニュース・ドキュメンタリー番組
「Nスタ」 月~金 17:50~18:15
「NEWS23」 月~木 23:00~23:56、金曜日 23:30~24:15
「報道特集」 土曜日 17:30~18:50
「世界遺産」 日曜日 18:00~18:30
「情熱大陸」 (MBS制作) 日曜日 23:00~23:30
2.情報系番組
「あさチャン!」 月~金 05:25~08:00
「ビビット」 月~金 08:00~09:55
「ひるおび!」 月~金 11:30~13:55
「まるっと!サタデー」 土曜日 05:30~07:00
「サタデープラス」 (MBS制作) 土曜日 08:00~09:25
「新・情報7days ニュースキャスター」 土曜日 22:00~23:24
「健康カプセル!ゲンキの時間」 (CBC制作) 日曜日 07:00~07:30
「がっちりマンデー‼」 日曜日 07:30~08:00
「サンデーモーニング」 日曜日 08:00~09:54
★「サンデージャポン」 日曜日 10:00~11:24
3.ドラマ番組
「初めて恋をした日に読む話」 火曜日 22:00~22:54 (1~3月)
「わたし、定時で帰ります」 火曜日 22:00~22:54 (4~6月)
「Heaven?~ご苦楽レストラン~」 火曜日 22:00~22:54 (7~9月)
「メゾン・ド・ポリス」 金曜日 22:00~22:54 (1~3月)
「インハンド」 金曜日 22:00~22:54 (4~6月)
「凪のお暇」 金曜日 22:00~22:54 (7~9月)
「グッドワイフ」 日曜日 21:00~21:54 (1~3月)
「集団左遷!!」 日曜日 21:00~21:54 (4~6月)
「ノーサイド・ゲーム」 日曜日 21:00~21:54 (7~9月)
4.バラエティ、その他番組
「名医のTHE太鼓判」 月曜日 19:00~20:00
「有田哲平と高嶋ちさ子の人生イロイロ超会議」 月曜日 20:00~20:57
「メイドインジャパン」 月曜日 21:00~22:00
「1番だけが知っている」 月曜日 22:00~22:57
「この差って何ですか?」 火曜日 19:00~20:00
「教えてもらう前と後」 (MBS制作) 火曜日 20:00~20:54
「マツコの知らない世界」 火曜日 20:57~22:00
「水曜日のダウンタウン」 水曜日 22:00~22:57
★「クレイジージャーニー」 水曜日 23:56~24:55
「プレバト!!」 (MBS制作) 木曜日 19:00~20:00
「ニンゲン観察バラエティ モニタリング」 木曜日 20:00~21:57
「櫻井・有吉 THE夜会」 木曜日 22:00~22:57
「爆報!THEフライデー」 金曜日 19:00~20:00
「ぴったんこカン・カン」 金曜日 20:00~20:54
「中井正広の金曜日のスマイルたちへ」 金曜日 20:57~22:00
「A-Studio」 金曜日 23:00~23:30
「東京VICTORY」 土曜日 07:00~07:30
「サワコの朝」 (MBS制作) 土曜日 07:30~08:00
「炎の体育会TV」 土曜日 19:00~20:00
「ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!」 土曜日 20:00~20:54
「世界ふしぎ発見!」 土曜日 21:00~21:54
「人生最高レストラン」 土曜日 23:30~24:00
「7つの海を楽しもう!世界さまぁ~リゾート」 土曜日 24:00~24:30
「S☆1」 土曜日 24:30~24:58、日曜日 24:00~24:50
「アッコにおまかせ!」 日曜日 11:45~12:54
「所さんお届けモノです!」 (MBS制作) 日曜日 17:00~17:30
「坂上&指原のつぶれない店」 日曜日 18:30~20:00
「消えた天才」 日曜日 20:00~20:54
「林先生の初耳学」 (MBS制作) 日曜日 22:00~22:54
「BACKSTAGE」 (CBC制作) 日曜日 23:30~24:00
など
以上